10月に入り、岩手北部の高い山では少しずつ紅葉も色づき始めています。
東北では比較的低い山であっても、日々気温が下がり、冷たいが吹くので、紅葉の見ごろはあっという間に終わってしまいます。
里は、まだまだゆっくりです。
その中に、山ぶどうの実も顔を出し始めています。
山あいの日当たりのよい道端などでも、時々見ることが出来ます。
ここは標高が少し高く、もう山葡萄の葉は赤く紅葉し、山葡萄が実っています。
山葡萄の実はすべての山葡萄の木になるわけではありません。雄の木、雌の木があり、受粉できた雌の木に実がなるのです。
山葡萄はほかの木に巻きつきながら、高い方へ育ち、そこから下に蔓を這わせ、葉をつけ、花を咲かせ葡萄を実らせます。ですが実は手の届かない高いところへ成っていたり。
里の山葡萄はまだ紅葉には少し時間があるようです。
岩手県は日本一の山葡萄果実の生産量となっており、いろいろな地域で栽培されています。中でも私たちの大野(洋野町)、久慈市、野田村などのやませの入り込む地域では、生産量が多い地域です。
昔は、畑の一画に棚を作り山葡萄を植え、秋になると実を採り、葡萄液を作る家も多くありました。
こちらは、私どもの工房から車で40分程の所にある果樹園。原種のままの山葡萄を栽培しています。原種の山葡萄の果実は人気があり京都、大阪方面へもお届けしているそうです。
山葡萄は、一般の葡萄より少し小ぶりでとてもすっぱい果実です。小さな頃からその果実でつくった葡萄液に慣れ親しんでいるので、その味はとても懐かしく、忘れられません。
冬は、砂糖を加えお湯で割るととても体が温まります。
夏は、氷を加えそのまま。またはソーダで割るととても爽やかです。
こちらの果樹園さんから葡萄をいただいて葡萄液の仕込みをしてみました。
改めて山葡萄の恵みを感じます。